2006-10-22

秋の色 やがて冬

Posted by Picasa photo:蔦の実


日本全国、農作物秋の収穫が終わり、一年の五穀豊穣の神事を済ませると秋の気配が一層強まり、鮮やかな紅葉が濃く景色を染める。真紅に近い蔦の実が目に留まり写真を撮る。色、造形、躍動感、その他もろもろを観察しても自然界に生きる植物のスタイルに打ちのめされる。どのアングルをとっても完成形で、人間の浅学など足元にも及ばない。いったい誰が造形したのか? カミというには抽象的すぎる。

日常の人間世界に戻れば俗世の話題に事欠かない。たまたま覗いた新聞にある記事が載っていた。その前に新聞について一言。
新聞は今月限りで契約をとめる。マスメディアの代名詞である新聞紙面が陳腐になってきた。簡単に云って読みづらい、前後左右、縦横無尽、どの方向から読んでもアットランダムな記事が掲載されていて一貫性に欠ける。それは現テレビでも同じで、スポンサー付き番組CMを強制的に見せられると「意識剥離」状態に追いやられる。それが資本主義のセオリーというなら、人間白痴を助長しているようなものだ。何れにせよ新聞・テレビ世界に明日は「無い」のだから、このまま放置しておいたほうがよい。
その間隙、というかメディアの王道を歩み始めているIT産業の躍進が著しい。21日付の読売に「グーグル快走」という記事があった。純利益と売上高過去最高とう見出しである。このホームページサイト提供がGoo gleというわけでもないが、その営業成績にケチを付ける理由はない。
駆け出しのころ、「ヤフー」のヒサシを借りて商売に悪戦苦闘していたグーグルが、その母屋を乗っ取る勢いでヤフーを駆逐している様子を新聞がデータを示して解説している。「検索連動型広告で力の差」、というがバナー広告はすでに過去の媒体であり、世界主要企業がパソコンを導入した時代の遺物であり、いまネット世界は企業の宝刀ではなくパーソナルユーザーの時代へと入れ替わった。
その時代にピタリとリンクしたのがグーグルであり、まして世界のあらゆる生活形態が激変した今日、「混沌」に向かいつつある社会に立ち向かうためにインターネットが、その切り札になり得るか、という岐路に立っている。そのバックアップの立役者がアメリカであり官主導型の弊害から離脱し民主導へと移行しようとする、かつて歴史上に存在しなかった政治手法をオーガナイズしようとしている。
わが日本は、そのよき理解者である。