2010-06-04

ギリシア紀元前歴史                    10/2/2
紀元前六六〇年という時代には古代ヨーロッパでも文明開化の黎明にある。ギリシアのピタゴラス・ソクラテス・プラトン・アリストテレス、そしてユークリッドなど、その近隣諸国では偉大な学者が輩出していて自然学、幾何学、哲学の基礎を作ったとされる人物が名を連ねる。西洋歴史上では欠かせない人物だが、その筆頭にタレスがいる。
ギリシアの植民地であるエーゲ海東岸イオニア諸島のミトレス生れのタレスは紀元前六〇〇年頃の人物で最古の哲学者とされ、また天文学にも長けてた。
それはバビロニアから学んだ日食予言の術であり幾何学の知識で遠距離測量もしていた。またギリシア神話の骨格をなす星座体系は古代バビロニアでは既に完成していたといわれる。
 古代ペルシアのキュロス王時代、バビロンの古代文明都市リディアはペルシアの支配下にあった。 そして前五五九年アケメネス朝ペルシア帝国がキュロス王によって建国され、時代を下って前四七九年プラタイアイの決戦でギリシアに敗北する。
アケメネス朝ペルシア帝国の君主であるキュロス王が、ギリシア帝国に覇権を譲った年代は今日的な世界歴史の上でも重要な意味が含まれているのではないか、そう思わせる紀元前六・五世紀の時代である。それはギリシア七賢人が台頭する時代であり、紀元前四七九年プラタイアイの決戦でギリシアに敗北する以前のアケメネス朝ペルシア帝国の時代に「ペルシアの七賢人」を認めることはない。そしてギリシアの栄光は紀元前四七九年より今なお続いている。
バビロニアから学んだとされるタレスの日食予言の術の基は古代メソポタミアの現イラクであり西の隣国にアラビア、東には現イランのペルシアがある。
  歴史の父と呼ばれたギリシアの歴史家ヘロドトスは地中海、西アジアなど各地を歩いて『歴史』を書き上げたが、彼はまたペルシア戦争を中心に東方諸国の歴史、伝説、アテナイやスパルタなどの歴史を叙述している。