イラク駐留米軍の即時撤退を=NYタイムズ紙が異例の社説2007年7月9日(月)16:23
(時事通信)
【ワシントン8日】米紙ニューヨーク・タイムズは8日付の社説で、イラク戦争でブッシュ大統領は既に大義を失っており、イラク駐留米軍を撤退させるべきだと主張した。同紙は紙面の半分を割き、珍しく1本の社説で駐留軍の撤退を訴えている。(写真は、イラク駐留米軍)
同紙は、「我々は多くの米国人と同様に、ブッシュ大統領が十分な大義もなく、国際的な反対にもかかわらず、また戦後の安定化計画も持たずにイラクに侵攻したことによって自らつくりだした災厄から真剣に抜け出そうとする努力の兆候を待ち続け、結論を出すのを先に延ばしてきた。しかし、ブッシュ大統領にそれを行うビジョンも方策もないことが明らかになった」として、米国が一刻の猶予もなく、即時イラクから撤退する時が来たと述べている。
同紙はさらに、ブッシュ大統領が任期の最後まで今の方針を維持し続け、後任者に混乱を押し付けようとしているのは明確だと指摘し、「同大統領の大義がどうであったにせよ、それは既に失われている」と断定している。
同紙は、「米軍兵士を犠牲にし続けるのは間違っている。イラク戦争は米国の同盟と軍事の力をむしばんでいる。それは、米国の力と信念の賢明な適用を必要としている世界に対する背信行為である」と力説している。〔AFP=時事〕
(時事通信)
【ワシントン8日】米紙ニューヨーク・タイムズは8日付の社説で、イラク戦争でブッシュ大統領は既に大義を失っており、イラク駐留米軍を撤退させるべきだと主張した。同紙は紙面の半分を割き、珍しく1本の社説で駐留軍の撤退を訴えている。(写真は、イラク駐留米軍)
同紙は、「我々は多くの米国人と同様に、ブッシュ大統領が十分な大義もなく、国際的な反対にもかかわらず、また戦後の安定化計画も持たずにイラクに侵攻したことによって自らつくりだした災厄から真剣に抜け出そうとする努力の兆候を待ち続け、結論を出すのを先に延ばしてきた。しかし、ブッシュ大統領にそれを行うビジョンも方策もないことが明らかになった」として、米国が一刻の猶予もなく、即時イラクから撤退する時が来たと述べている。
同紙はさらに、ブッシュ大統領が任期の最後まで今の方針を維持し続け、後任者に混乱を押し付けようとしているのは明確だと指摘し、「同大統領の大義がどうであったにせよ、それは既に失われている」と断定している。
同紙は、「米軍兵士を犠牲にし続けるのは間違っている。イラク戦争は米国の同盟と軍事の力をむしばんでいる。それは、米国の力と信念の賢明な適用を必要としている世界に対する背信行為である」と力説している。〔AFP=時事〕
「時事発」 ニューヨーク・タイムス社説を全文コピーさせて頂いた(同、写真も)。
悪夢の同時多発テロ9・11から6年経過した。
地獄の惨状を一番間近で目撃体験したアメリカ国民にとって、その憎しみのやり場を探していた。
それがイラク、フセインであったことは、これまでの経緯を考えれば世界の誰もがそれを知っている。そしてイラク戦争が仕掛けられた。
当初、アメリカ国民の誰もが、それに異論を唱えるものはいなかった。また世界の論調も同情的で、同盟国はイラク戦争にも参戦した。
泥沼化した、この戦争は40年前のベトナム戦争とよく比較される。
が、同じ形の戦争であっても世界の情勢は激変し単純比較ができない。
国民の代弁者ニューヨーク・タイムスが異例の社説を載せることも40年前とは違っている。
アメリカの良心が復活するか、しないか、その記事を読んだアメリカ国民の心情が気になるところだ。
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