2006-06-30

猿とヒト

Posted by Picasa photo:パソコン画面 音の形

ヒトの歴史、700万年前にアフリカで誕生、100万年前にアフリカを移動し始めた、というのが現在の解釈でそれが定説となっている。
2004年オーストラリアなどの研究チームが新種の小型人類「ホモフロレシエンシス」の化石確認した。
新聞ニュースには写真がのっており、現代人の頭蓋骨と比較してあるが、やや小さめの「ホモフロ…」頭蓋骨は、人間といえば人間、猿と見ればサルに見えるが、700万年前から様々に枝分かれした人類祖先を特定するというのだから一筋縄ではいかない。
定説では、アジアではソロ人やダーリー人がさらに進化し我々の新人ホモサピエンスになり欧州では旧人ネアンデルタールが新人クロマニヨンに進化した、というのが通説だ。それでアジア系原人の祖先は北京原人ジャワ原人に遡るとした研究報告もあるが、その後それらは絶滅し、人類起源はアフリカの一人の遺伝子から始まる、という説が浮上した。「アフリカ単一起源説」がそれで、新人は20万年前にアフリカの旧人から進化し10万年前から世界各地に拡散した、という説がいま主流である。
問題の「ホモフロレシエンシス」は70万年前ジャワ原人の子孫で現代人とは別系統とされる。
日本で縄文時代が始まる約1万2千年前まで棲息していた可能性があり、小島などに隠れていたため小型化して生き延びたと推定している。
主流定説からするとジャワ原人北京原人の種は絶えたことになっており、その種「ホモフロレシエンシス」が縄文時代1万2千年前まで棲息していたという研究結果と相容れない。
それが今回の「新種」発見であり、これまで主流とされた単一起源説に一石を投じるかも知れない研究結果、ということだ。
日本の縄文時代、そして石器時代も考古学的には幅広く研究されているが、縄文人から弥生人に変化した、その理由と説に決定的なものがなく未だ未知の世界と私は思っている。
グローバルな現代社会、世界の壁がインターネットによって超えられようとしている。もしかすると、1万年前にはそれと同じような劇的変化があったのかもしれない。海洋の民が高度な舟技術を背景に日本に上陸した可能性もあり、ブロードバンド大容量高速情報網がアメリカよりもたらされたことを思うと、「なんだ、人間なんて1万年まえとちっとも変わってないじゃないか」と何故かホッと安心してしまう。

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